ネオ・ジオンの拠点〈パラオ〉に対する攻撃は成功したかに見えたが、連邦軍の作戦を予見し戦力を温存していたフル・フロンタルにより《ネェル・アーガマ》は窮地に追い込まれる。作戦の中断・撤退の時が迫る中、〈パラオ〉から新たなレーザー信号が届く。それは、《ユニコーンガンダム》に乗ったバナージからであった。

《ネェル・アーガマ》を守る戦いの中、バナージはリディの駆る《デルタプラス》にミネバが同乗していることを知る。事態を平和裏に解決すべく地球へ降下するというミネバをリディに託すバナージ。そして《デルタプラス》を離脱させた《ユニコーン》の前に、《クシャトリヤ》に乗ったマリーダが現れる。

《クシャトリヤ》に対し、NT-Dを発動させて応戦する《ユニコーンガンダム》。だがそれは、NT-Dの正体を引き出すためにフル・フロンタルによって仕組まれた戦闘であった。戦闘経験の差によって性能差を覆し、《クシャトリヤ》が《ユニコーン》を追い詰めたその時、《クシャトリヤ》は機体の制御を失ってしまう。敵対するサイコミュ兵器を支配する、NT-Dの真の能力が発揮されたのだ。

NT-Dのシステムが持つ殺意に支配され《クシャトリヤ》を攻撃するバナージ。止めの一撃をくりだそうとしたその瞬間、バナージは光とともに時が止まるのを知覚する。バナージとマリーダ、二人の思惟が共鳴しあう光の中、バナージはマリーダの凄惨な過去を識るのだった。

《クシャトリヤ》とともに《ユニコーン》を回収し、作戦は目的を達成した。その一方、戦線を離脱したミネバとリディは、不安を抱えつつも青く輝く地球へと向かうのだった――。