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STORY

0096/sect1 「ユニコーンの日」(5)

ストーリー挿絵

 〈メガラニカ〉へと向かったバナージは、同行したタクヤやミコットと別れてオードリーを探す。爆発の炎に追われ、工場ブロックへと迷い込んだ先でバナージを待っていたのは、白き一角のモビルスーツ《ユニコーン》だった。

 そこに、何者かに撃たれ、傷を負ったカーディアスが現れる。二度目の出会いに仕組まれた運命を実感したカーディアスは、破壊するつもりでいた《ユニコーン》をバナージに託し、自らが実の父親であることを告白した。封印していた記憶を呼び覚まされ、混乱するバナージ。カーディアスは最後の力を振り絞ってバナージの生体データを《ユニコーン》に登録し、炎の中で事切れた。

 父との突然の再会と別れ。無数の命が理不尽に失われていく事態への怒り。コクピットで震えるバナージの意識に、オードリーの声が響く。半ば無意識のまま、《ユニコーン》を起動させるバナージ。襲いかかるマリーダの《クシャトリヤ》をコロニーの外へと押し出すものの、反撃に遭って絶体絶命の危機に陥ってしまう。その時、『NT−D』システムの発動とともに、《ユニコーン》はその真の姿――伝説のモビルスーツ《ガンダム》の姿へと変貌を遂げた。驚異的な機動力で《クシャトリヤ》圧倒する《ユニコーンガンダム》。マリーダは撤退を余儀なくされ、ジンネマンらとともに〈インダストリアル7〉を離れた。

 《ユニコーン》を回収した《ネェル・アーガマ》。そして、その行方を見つめる新生ネオ・ジオンの首魁フル・フロンタル。人々は、まだ自分たちがどのような運命に巻き込まれたのか知る由がなかった。


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